20, シドニー

シドニーはいわずと知れたオーストラリア最大の都市。2000年にオリンピックが行われた場所だ。オペラハウスとハーバーブリッジは世界3大美港の一つ。ケアンズやバンダバーグなど田舎ばかりに滞在していた私には初の都会上陸だった。スーツで行きかう人々、交通量、たくさんの店、人人人。久しぶりに戻ってきた現実世界にちょっと緊張した。
シドニーは物価が高い。バックパッカーの相場もやはりケアンズと比べると高い。ここで暮らすには相当の覚悟が必要だといわれたことを思い出した。現実世界は実は一番の脅威である。仕事もお金もない私にはいまいち気のひける場所だった。
しかし、歩いてみるとオリンピックが行われただけあって、町はいたるところに近代的な設備が施されていた。とくにハーバーブリッジやオペラハウスを眺めるあたりはおしゃれなレストンが立ち並び、昼は散歩に最適、夜は夜で最高の夜景を見せてくれた。私のお気にいりの場所であり、一日中ここでぶらぶらしていた。またこの町にはチャイナタウンがある。私は和食がなくても生きていけるが、中華がないと非常に困る。
数百メートルの一本通りだけど、まるでそこだけ別世界のように漢字の看板がぎっしりと立ち並び、昼、夜関係なく活気があった。横浜の中華街の大きさとは比べ物にならないけど、本格的な中華が気軽に食べられるとてもうれしいスポット。英国式の重厚な建物とオリンピックに向けてあわてて設置された、ちょっと安っぽくて近代的な設備までいろんなものが混ざっている町だった。オペラハウスは眺めただけで、中には入らなかった。

オーストラリアはゲイ、レズビアンに対してもオープン。カフェにはそういう人達用のフリーペーパーが普通に置かれ、シドニーでは有名なマルティグラと呼ばれる世界中からゲイたちが集まる年に一度の大きなお祭りがある。この時期を狙ってシドニーに来るワーホリも多い。余談だけど、あるバイト先で知り合ったオージーの男の子。とてもがっしりした体つき、名前も“ジャイ”と男らしい。しかしなんだか目がきらきらしてて印象的には「キュート」って感じだった。そんな彼に誰と住んでるの?って聞いたときに普通に
「彼氏と住んでるの。休日は二人でショッピングとかしてるかなあ」
うふふ。と笑った。う〜ん。やっぱ外国の人は違うのお。田舎の年寄りのように感心してしまうのであった。そういや彼の大げさなしぐさはまさにおかまのそれであった。

さて、見どころは山ほどあったけど、華やかなシドニーは安いユースホステルのベッドで寒さに震える私にはあまりに眩しく、ますます劣等感を募らせた。物価の高さも手伝い、私はいまいちシドニーにのんびりする気がおこらず、3日ほどで次の行先メルボルンへ向けてバスに乗った。
シドニーのような都会は何かにつけてお金を吸い取る。次回はたんまり軍資金をもって万全の用意で臨みたいところである。